Mさんは、平成10年頃歩行が遅くなり、精密検査の結果平成18年に「脊髄小脳変性症」の診断をうけました。これは、運動失調を主な症状とする神経変性疾患を言います。運動失調とは、まとまった動作を行おうとする時に多くの筋肉が、共同して働くわけですが、運動麻痺がないのに、共同的運動が出来ない状態の事です。
この病気の原因はまだ不明で、遺伝性のものと、そうでないものに分けられます。原因がはっきりしていないため根本的な治療はありません。ゆっくり進行する経過をとり、10年、20年単位でみていく必要のある病気です。
Mさんは、平成14年頃よりアレルギー性咽頭炎、平成15年には肺炎といわれ加療をうけ、その後自覚症状はありませんでしたが、平成20年4月の人間ドッグ受診の結果、聴打診上は異常はありませんでしたが、胸部CTにて肺気腫、間質性肺炎を指摘され、6月に呼吸器内科に入院、肺生検(肺の細胞をとって調べること)の結果、「間質性肺炎」の診断を受けました。
原因については、ぺニシリウムという真菌アレルギーが強く疑われたとの事です。
自宅環境調査の結果、築40年の木造家屋に在住しており、そこからぺニシリウムが検出されたため転居もすすめられましたが、まだ出来ていません。
今のところひどく進行した状態でない事や、治療も副腎皮質ホルモンの長期投与となりますと副作用も心配になり、お薬を使用せずに進行を止めたいとのことで、平成20年7月20日に渡辺医院に来院、しばらくは1ヵ月に1度の外来通院を続け、同年11月7日に入院されました。
体調を整え入院中に2日間の寒天断食も行い、11月22日に退院、自宅においても規則正しい生活を続け、その後も外来通院及び平成21年7月に再入院時には3日間の断食、8月には7日間を断食をされ退院。
10月下旬に再度入院され、現在自宅療養中です。平成20年6月と平成21年6月のCTを比べますと(下部写真参照)、白い網状の病変部位が縮小され改善傾向であることがわかります。